【Let’s DIY!】これだけあればOK!エンジンオーバーホール環境を紹介【事前準備編】

バイク整備・ノウハウ・DIY

つねやんです!

ここでは、エンジンオーバーホールについて解説していきたいと思います。

競技用のオフロードバイクを楽しんでいる人であれば、必ずやることになるのがエンジンメンテナンスです。

ショップに預けてしまうというのもアリですが、自分でやる以上のお金がかかります。

私は自分でメンテナンスを行うことにしていますが、初めてやるにあたっての一番の障壁は、”整備環境づくり”でした。

エンジン整備には特殊工具が必要になりますので、それを選定し買いそろえるのに苦労しました。

ですが、それなりの頻度で練習をしている人であれば年1~数回はエンジンを開けることになると思いますので、 初期投資はそれなりに必要ですが結果的に償却できるでしょう。

それでは、エンジンメンテナンスに必要なモノを紹介していきたいと思います。

記事のボリュームが大きいので、【事前準備編】と【オーバーホール編】に分けて説明していきます。

必須なものと、なくてもまぁ何とかなるものがありますので、必要レベルを星三つで紹介していきます。

 

【事前準備編】

サービスマニュアル ★★★

ヤマハの新車のレーサーを買った人なら引き渡しの時に貰えます。

すみませんが他のメーカーはわかりません。

中古車を買った人で、もし手元にない人はすぐに買いましょう。

本記事では、整備方法については解説しません。なぜならすべてマニュアルに書いてあるからです。

大量のウェス ★★★

大量のパーツクリーナー   ★★★

大量のジップロック  ★★★

「大量」と書いたのは、「ありすぎて困らない」からです。

この記事を読んでいる人はおそらく、オフロードバイク沼に入りかけ~肩まで浸かってる人です。

どうせこれから使います。山のように買っておいて全く問題ありません。

ジップロックは、パーツを小分けにして保管するのに使います。

一番大きいサイズを用意しておくと良いでしょう。

ちょうどエアクリーナーやシリンダブロックが入ります。

空の段ボールor部品置き場  ★★★

整備あるある、場所無い無い問題。

分解した部品を置く場所を確保しましょう。前述のジップロックに入れた部品を段ボールに放り込めばOK。

トルクレンチ 5~150 N・m  ★★★

さて、高額工具第一弾、トルクレンチです。

これがないと始まりません。手ルクレンチはだめですよ。

特にシリンダブロック等の、座面にオイル塗布して締めるボルトはトルクレンチを使ってもネジ山潰す可能性大です。

サイドカバーやクランクケースのM6のボルトもやらかしやすいので必ずトルクレンチを使って慎重に締めましょう。

手ごたえが怪しいなと思ったらすぐ止めて、部品やワッシャーが正しく組み付いているか、座面やネジ山の異物や油、トルクが正しいか確認しましょう。

なお、私は5-40 20-110 30-150 の3本使いです。安さ重視で揃えました。

ブランドに特にこだわりはありません。

そんなことより、組付け状態、座面素性の方がよっぽど大きなファクターだからです。

工具はブランドにこだわるより、その工具がもたらしてくれる価値を大事にしています。

リピートタイ  ★★★

タイミングチェーンがケース下に落ちるのを止めたり、ケーブルや配線を仮止めしておくのに重宝します。

オイルパンと廃油缶  ★★★

普段オイル交換に用いているものでOK。

2Lくらいの廃ペットボトル ★★★

抜き取った冷却水を一時保管するのに用意します。

練習終わったときにアクエリのボトルを一本取っておけばよいでしょう。

あ、それとも皆さんはミネラルウォーター派ですか?私は最近セブンのスポドリが多いです笑

廃ガソリンと容器  ★★☆

部品の洗浄にとても便利です。部品をドブ漬けしてブラシで洗えば簡単にキレイになるのでおすすめの方法です。

ただし、シール類を付けたままドブ漬け放置するとシールが膨潤して破損しますので気を付けてください。

オイラー   ★★☆

座面や摺動面にエンジンオイルを塗布するのにあると便利です。ホムセンで100円で買えます。

パーツトレー   ★★☆

なくても良いですが、あれば一生使えますのであった方が良いと思います。

マグネット付き、プラ、ステンレス、その辺はお好みで。

リチウムグリス  ★★☆

Oリングには大体マニュアルに塗布指示があります。ドライで組み付けると、組付け中に切ってしまうこともあるので、塗って組付けた方が安全です。

モリブデンオイル  ★★☆

シリンダーブロックのボルト等、座面に塗布して締め付けするようマニュアルに指示があります。エンジンオイルでも良いような気もしますが、それこそ高価なブランドのトルクレンチを買うくらいならモリブデンオイル買うのが先ですよね。

スレッドコンパウンド   ★☆☆

必須ではありませんが、私はかなーり重宝しています。ネジ山に塗布することで、ネジの腐食、固着、カジリを防止してくれます。

中古のボロバイクでオフロードを始めて、固着したボルトに泣くってのはもはや”誰もが通る道”でしょう笑

事前にケアしておけば、後で泣きを見ずに済みます。せっかくバイクをバラバラにするのであればやっておきたいポイントです。

ただし注意しなければならないのは、絶対に座面に塗布してはいけないということです。

前述のモリブデンオイルに関連するのですが、ボルト座面に油脂を塗布すると、ボルトの締め付け力(軸力)が安定するので、シリンダーブロックで言うならば4本の締め付け力が均一になり、シリンダー合わせ面に均一に力を掛けることができるようになります。

しかし、油脂を塗布することによって座面で喰われる力が少なくなり、ボルトを強く引き伸ばすことになります。

スレッドコンパウンドは銅紛などを油脂に溶かしたものですので、オイル塗布指示以外のボルト座面に塗布して規定トルクで締め付けるとボルトが千切れることがあります。(体験談)

スレッドコンパウンドは、ネジ山だけに塗布しましょう。また、エンジン内部のボルトはオイル浸しですのでスレッドコンパウンド不要です。エンジンマウントやエキパイ、マフラーの取り付けボルトなど、腐食しそうな場所に使用しましょう。

エンジン台   ★☆☆

無くてもエンジンオーバーホールはできますが、あると無いとでは作業性に大きな差が出ます。

私は、写真のようなエンジン台を自作しました。見た感じ簡単に作れそうでしょ?

有ると無いと差が出るのは、ローターナットやシリンダーボルトを締め付ける時です。

グラついたエンジンを一人がかりで高トルクで締め付けるのは至難の業です。

市販品もあります。用意することをお勧めします。

床マット  ★☆☆

無くても良いです。では何のために用意するかというと、部品を落とした時の保険です。

コンクリートの床で作業する場合でしたら、そこにシリンダーの合わせ面やピストンを落っことしたら終了です。

マット1枚で守れる数万円があるなら、引いた方が賢明だと思いませんか? 

というわけで、私はエンジン整備の時はマット引いてます。

 

以上、事前準備編でした!

後編では、各部位に応じて必要な工具を紹介していきます。

 

ではまた!

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